八日目の蝉。

原作は、はっきり言ってつまんなかった。
ドラマも、たいして面白くなかった。
さて、
この原作をどう調理するのかと、
ちょっと上から目線で、
でも、真央ちゃんだからな、いいに違いないと信じ、
鑑賞した。

すばらしい映画だった。

原作から、
無駄なものをこぞっと抜き取り、
むしろ、ここを膨らませろよ的な部分を追加し、
誘拐された少女を主演に据えた所が、
とてもとてもとても良かった。

人は誰もが母親にはなれないし、
母親にならない選択をしてる人もいる。
でも、
人は、誰でも母親がいて、
人は誰もが、誰かの子供だからだ。


あーー、泣けた。

そうだよね、
本当は、
育ての親である不倫相手を罵倒した母親も、
育ての親を遊ぶだけ遊んでぽいっと捨てた薄情な父親も、
自分に愛を教えた、誘拐犯である育ての親も、
誰も憎んだりしたくない。

だから、
心を殺して、
生きるしかなかった。

人に苦しみを訴える作品は、
感情論だけじゃダメ。
辛い事を、辛いと訴え続けるだけじゃ届かない。
本当は許したいのに、
本当はちゃんと愛したいのに、
普通でありたいのに、
全員が普通の幸せを願っているのに、
そんな事分かってるのに、
その歯車がうまく噛み合ない感じを、
等身大で伝えないといかんと思うの。

エンターテイメントは、こうであるべきだと思った。

思わず、4回ぐらい見てもうた。